らぶ・みー 
午後になり、歩き疲れたのもあって、車を海へ走らせることにした。

延々と堤防が続く海沿いの道は、人影がまばらだ。

ところどころにある広い駐車場にも、ほとんど車が停まっていない。

青空が広がっていても、冬の海は寂しい。



しばらくして、江ノ島がよく見える駐車場に車を停めた。

手を繋いで歩道を歩き始めたけど、海から吹いてくる風は肌を刺すように冷たい。



「やっぱり寒いね。」

「そうだね。」



彼は私の肩を抱え込むように腕をまわした。

朝から一緒にいて慣れてきたはずなのに、その近さにまだちょっとドキッとしてしてしまう。

寒過ぎるからなのか、彼はあまり喋らなくなってきて.......

少し歩いただけで、立ち止まった。
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