Alice In The DarkenWorld
chapter1 call to Alice
ある晴れた日の昼下がり。

私はお姉さまと木陰で読書をしていましたの。

そしたらね、

「アリス…アリス…こっちへおいで。」

って声がしましたの。

私は迷わず声の方向へ向かってみましたの。

声の先には一面の野ばら畑が。

私は引き寄せられるように野ばら畑の中に…

野ばらの棘が幾つも私の足に刺さりましたわ。

白いソックスが真っ赤に染まりましたわ。

でもね、不思議と痛くなかったの。

何ていうか…そんな痛さ気にならない感じって言うのかしら?

私は野ばら畑の先に行きたくて仕方がなかったのよ。

痛さなんて関係なかったのよ。

野ばら畑の先には大きな木がありましたわ。

いつも部屋の窓から眺めていた木。

初めて真下で見たけど、こんなに大きな木だとは思いませんでしたわ。

声は…その木の根元から。

いいえ。

根元にある大きな穴から。

私は迷うことなく飛び込みましたわ。

暗い、暗い

大きな、大きな

穴に。



落ちる、落ちる。。。

どこまでも、どこまでも。。。
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