Alice In The DarkenWorld
「おいしい。」
アリスは一口食べると微笑んだ。
なんてことないただのシチューでしたわ。
だけど…シェフに作らせたシチューよりも、お母様が作ってくれたシチューよりも。
比べモノにならない程おいしかったのよ。
―きっと体が冷えていたからね。
アリスはそう解釈した。
「ねぇアリス、聞いてる?」
その声にハッとしてラビスを見る。
「あぁ、ごめんなさい。何ですの?」
「あの部屋には入らないで欲しいんだ。あの部屋、僕の仕事部屋なんだ。」
ラビスは真剣な顔で言う。
「お仕事は何を?」
「言ってなかったっけ?僕の本業は絵本作家だよ。たまに画家にもなるけどね。」
「そう。ラビスの作品見たいわ。見せてくださる?」
「これ、僕の絵だよ。」
ラビスの指差した方向には
大きな木の絵が掛けてあった。
それは紛れもなくアリスがこの世界に来るきっかけとなったあの大きな木の絵だった。
「…こ、この木は…」
アリスは口に手を当て震えている。
「どこにありますの?」
アリスの目の色が変わり、今までにない激しい口調で尋ねる。
「この木?この木は僕の創造だよ。存在しない木さ。」
「え?」
困惑するアリス。
「そんな…」
アリスは泣き始めた。
「アリス…疲れてるんだね。今日はもう休もう。」
アリスの頭を撫でながら廊下に連れ出す。
アリスは一口食べると微笑んだ。
なんてことないただのシチューでしたわ。
だけど…シェフに作らせたシチューよりも、お母様が作ってくれたシチューよりも。
比べモノにならない程おいしかったのよ。
―きっと体が冷えていたからね。
アリスはそう解釈した。
「ねぇアリス、聞いてる?」
その声にハッとしてラビスを見る。
「あぁ、ごめんなさい。何ですの?」
「あの部屋には入らないで欲しいんだ。あの部屋、僕の仕事部屋なんだ。」
ラビスは真剣な顔で言う。
「お仕事は何を?」
「言ってなかったっけ?僕の本業は絵本作家だよ。たまに画家にもなるけどね。」
「そう。ラビスの作品見たいわ。見せてくださる?」
「これ、僕の絵だよ。」
ラビスの指差した方向には
大きな木の絵が掛けてあった。
それは紛れもなくアリスがこの世界に来るきっかけとなったあの大きな木の絵だった。
「…こ、この木は…」
アリスは口に手を当て震えている。
「どこにありますの?」
アリスの目の色が変わり、今までにない激しい口調で尋ねる。
「この木?この木は僕の創造だよ。存在しない木さ。」
「え?」
困惑するアリス。
「そんな…」
アリスは泣き始めた。
「アリス…疲れてるんだね。今日はもう休もう。」
アリスの頭を撫でながら廊下に連れ出す。