*9月26日* ―それでも君が好き―




「あっ 潤!!」


ざわざわと騒がしい中でも 私の声は潤に届いた。


「お友達?」


砂依に「うん。」と頷いて 3人で潤のテーブルに行った。


丁度 3つ席があいていたのが見えたから。


「潤 ここいい?」


「うん いいよ。」


潤の周りには4人の女の子が座っていた。


A組でかなり目立つタイプの子らしい。


「はじめまして 潤と同中の奈穂です。」


A組の4人の女の子は 彩音(あやね)ちゃん 華菜恵(かなえ)ちゃん 麻緒(まお)ちゃん 里香(りか)ちゃんという。


見るからに派手な4人なんだけど 潤が一緒にいるくらいだからきっと悪い子じゃない。


「こちら 夏架と砂依。」


「よろしくね。」


「よろしく。」


私たちはどちらかと言えば落ち着いた3人だったから 潤を含んだA組の5人とは相性がちょっと悪かった。


だから 会話も真っ二つで…。


「奈穂 私たち先に教室戻ってるから 潤ちゃんと仲良くしてて!!」


夏架と砂依にはちょっと息苦しかったのかもしれない。


後で謝っとかなくちゃな。


…こうやって 夏架と砂依がいなくなったら 私はきっと派手な子に見えるんだろうな。


スカートだって短いし ロングの髪は高いところでポニーテールにしてるし。


「ねぇ それで里香は最近どうなの?」


恋ばなだって盛り上がる。




< 13 / 82 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop