*9月26日* ―それでも君が好き―

*4月27日* 佐々木くんと相澤くん





その週の金曜日。


「じゃ 奈穂ばいばい。」


「ばいばい。」


今日も何となく時間が過ぎて 夏架と砂依との間に感じている距離は消えないまま。


「はぁー…。」


ため息を吐く回数だって増えた。


「高木? ため息ついたな 今。」


相澤くんがまた私の前の机に座った。


「ついてない。」


「強がるなってー。」


にこにこってホントに楽しそうに笑う。


だけど目は相変わらず冷静だ。


「ねぇ なんかあったの?」


鞄に教科書をつめていく。


「別に 何もないよ。」


「ふーん。」


上から 全部見透かしているように私を見つめる相澤くん。


見透かされるのは苦手だ。


「ねぇ 高木。」


ぐいっと顔を近づけるから 教科書を鞄につめる手が止まる。


「…なに……?」


「高木をおとした…なんだっけ…宮津?って すごいな。」




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