*9月26日* ―それでも君が好き―




「なにそれ どういうこと?」


にこにこは終わり 冷静そうな目が際立つきりっと引き締まった顔になった相澤くんは 更に大人びて見える。


「だって 俺手応え感じないんだもん。」


………?


「ごめん 何が言いたいか分かんない…。」


じっと見つめ返したら 強い瞳が私を見つめ返すから 何だか急に恥ずかしくなって 鞄に教科書を全部 乱暴に詰め込んだ。


「おっ? 前言撤回。 手応え感じました。」


「なに 手応えって。」


もうすでに目は見られなかった。


おろおろしていたら 相澤くんが言った。


「…あーら 彼氏さんのお迎えですよ。」


廊下を見たら 剛が数人の男子と歩いてくるのが見えた。


その瞬間 何だか罪悪感が湧いてきて 席を立った。


「今日から部活始まるから見に来いって言われたの。」


相澤くんから距離をとる。


剛以外の男子にあんなに迫られたのが初めてだから 私はすごく動揺してた。


「ふーん。 見に来いってか。」


「うん…。 相澤くん何か入ったの?」


筆箱やら何やら 全部鞄にしまい終えた。


「俺 バスケだから。」


えっ 相澤くんバスケなの?


い…意外だな。


「私バスケやってたの。 だけど 色々あってやめちゃった。 中学では 女バスのマネージャーやってたよ。」


にこにこ笑顔でいう。


自分の好きなものの話ならすぐに笑顔になるんです。




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