*9月26日* ―それでも君が好き―




私のとなりに相澤くんも座った。


「今日は健吾と帰ろっかなー。」


剛はやっぱ 野球してるのが1番似合うから。


だから 野球を見に来るのは好きだ。


「ねぇ大峰さ 好きな人とかいないの?」


私越しに相澤くんが潤に聞いた。


あぁ 私の役目が…。


「…んー 別にいないー。 かっこいい人とかいないじゃん?」


「うわっ 言うね大峰。」


そっか 好きな人いないのか。


剛が潤に苦戦したのが分かるな。


潤はサバサバした性格で 好きなものと嫌いなものの区別がはっきりしている。


「…佐々木くんって クールで良くないかな。」


……私 かなり突っ込んでいったよね…。


相澤くんは 「おぉっ。」って思わず言ってしまっている。


「えっ 佐々木? ……別に 何も感じない。」


うぅっ………。


「マジか ホントに言うね。」


相澤くんも私も 潤のストレートな言葉に唖然と返す言葉も見つからない。


剛は 潤がだめで私を好きになった。


……ちょっと嫌だけど 剛が潤に本気だったのには変わりない。


潤は剛を好きにはならなかった。


佐々木くんは 潤を惚れさせられるかな?


潤にも 恋のときめきを知ってほしい。




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