*9月26日* ―それでも君が好き―
………ぇ…?
笑って出ていく2人は 私の知らない人だった。
夏架と砂依は最初から 私に壁を作っていた。
そんな子じゃなかったのに。
私には見せていない顔があったんだね。
「……っ…っう……。」
涙が溢れたのと同時になったチャイム。
「………ぅうっ…っく……。」
涙が……止まらない。
"……ただうざいだけ。"
"彼氏いて良い子ぶってて評判よくて"
"思ったから避けてんじゃん"
"相澤くんとも仲良いじゃん"
"……私……"
"相澤くんってかっこいいよね"
「…っく……ぅっく……。」
"奈穂ー おはよっ"
"お昼食べょっ"
"奈穂"
"奈穂"
やだ…自分がバカみたい。
あんな子たちを信じた私がバカみたい。
少なくとも 支えになっていたのに。
ぜんぶ ぜんぶ崩れちゃってるじゃない。