「恋」って何だろう。
「恋」は辛いよ。
朝、学校に登校する。



もちろん、煌はいない。



西塚君はいつも通りいるけど。



「工藤さんって、どうして朝来なくなったんだろね」


「…………明確には、分かんないな。」



「一応メールで聞いてみたんだ。最近一緒に学校登下校しないけど、永原さんを嫌ってるのかって――。」



「そしたら!?」



「そんなことはないよって。本当に?って聞いたら、返信来なくなっちゃった」


「うーん…」



「永原さんはどう思う?」


「私は、なんで煌が私と距離置いてるか何となく把握してるんだ。」


「どんな理由なの!?」



「…それはまだ言えないけど。 西塚君もそのうち分かるよ。」


「ふうん。」



北中の生徒の声でにぎやかになってきたとき、私は小声で言った。


「その理由に気づくのは、煌が西塚君に想いを伝えたときだよ――。」
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