「恋」って何だろう。
「恋」は通り雨のよう。
「瑠花!今日はサッカー部の日だよ。早く行こう!」



「うん。楽しみ♪」




今日はサッカー部がある。


こないだの部活では、何事もなかった。




グラウンドへ向かいながら、夏樹と話す。



「サッカー部は結構平和だよね」



「あぁ。先輩はみんな優しくていい人だし。俺、天文部やめようかな(笑)」




「えー、私寂しくなるからやめないでよー」



「そっか。花園颯斗がいるもんな。やめないよ、天文部」



「ありがと」







グラウンドに着いた。




先輩たちが自主トレをしている。




「あ、自主トレしてるね!夏樹も、やってきたら?」



「そうだな。行ってくる!」




夏樹の走る姿、爽やか〜


私はいつも通り夏樹にメロメロ。




「よっ、永原。お前、夏樹の手伝いしないん?」



「あ、そうですね!じゃあ…」



今話しかけてきたのは、先輩の村雨新さん。中1の夏に関西からこっちに引っ越してきたので、関西弁をしゃべっている。




「おーい、みんなー。集まれぃ」



顧問の元橋先生。



有名なサッカー選手の幼なじみらしい。サッカーがとても上手。




「今日は、1年はパスの練習、2・3年は来週の試合に向けて練習試合をやるぞ。じゃ、わかれてそれぞれやってくれ」



「はい!!」



サッカー部の元気な声がグラウンドに響く。





私は1年のマネージャーなので、パスの練習具合をチェックする。




「へい、パースッ!!」




夏樹カッコいい…!



惚れていると、ボールがこっちに飛んできた。




「痛ッ!!」




「あー永原わりぃわりぃ!!ボール蹴ってくれや〜」




「はーい!!今度はぶつけないでくださいねーー!」



勢いよく蹴り、村雨先輩にパスをする。



「ナイスパス♪」



村雨先輩は、Vサインを送ってくれた。



私も思わず笑顔。




――ドーン



ボールが勢いよく蹴られる音がした。




「おっ、新ナイスシュー!」



「うわ、村雨先輩すごいッスね」



「だな。俺たちも頑張ろうぜ」



「うっす!!ってマネージャーさん、さっきから村雨先輩のこと見すぎだぞ?」



「えっ!?あっ、ごめん!ささ、みんな頑張ろう!!(汗)」




夏樹の顔を見てみると、寂しそうだった。




いや、別に…村雨先輩を好きになったわけじゃないんだからね!?




しかし、私は自分の気持ちに気づいていないだけであったのだ。
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