「恋」って何だろう。
今日は修了式があった。


明日から天文部の合宿がある。


夏樹も天文部だから、結構気まずい。


「ねぇ」


ふと声をかけられた。


聞き覚えのある…


「夏樹…。」


「明日さ、天文部の合宿だね」


「そうだね。」


「キレイな星、観測できるといいな。」


「うん…」


素っ気ない会話が続く………


私は、ずっと夏樹を好きでいるよって言っておきながら別れた裏切り者。


夏樹は、そんな私をまっすぐ想い続けている。


そう思うと胸が痛い。


それに私は夏樹が原因で嫌がらせもされてた。


なのに別れた。


重い重い過去があったのに、別れた。


私って何なんだ……。


「どうしたの?瑠花」


ほら、まだ「瑠花」って呼んでくれてる。


「ううん、ちょっと考え事。大丈夫…だよ。」


「いーや、お前がそう言ってるときは絶対大丈夫じゃないから。」


ほら、私のことちゃんと分かってくれてる。


「じゃあさ、相談していい……?」


「え、あぁ…いいよ。」


私って……


「私って何なんだろう?」
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