初恋
一人で帰っていると
後ろから誰かが走ってくるのが
わかった。
心の中で龍鵞かなって
期待しながら
振り返ってみると
そこにたっていたのは
龍鵞ぢゃなかった。
私
「捺斗どないしたん?」
私は精一杯の笑顔で
声をかけた。
息をきらしながら
ゆっくり喋る捺斗。
捺斗
「ばか、あほ、
なんでも一人で考えんな
俺なんのためにお前の側
おるおもとんねん、
辛かったら甘えてこいよ」
嬉しかった。
私はその場で泣き崩れた。
すると捺斗は
優しく抱きしめてくれて
頭撫でながら
「大丈夫!」って言うてくれた。
その言葉が
嬉しくてひたすら泣き続けた。