意地悪なご主人様【おまけ完】

そっと唇を離すと、

オレはギョッとした！

・・・

夏樹が泣いていたから。

・・・

「夏樹？」

オレの問いかけに、

夏樹は小さな声で呟いた。

・・・

「なんでこんなことするの？」

そう言った夏樹の顔は、

涙でぐちゃぐちゃだった。

・・・

オレはたまらなくなって、

夏樹を抱きしめた。

・・・

「お前が好きなんだ。

巧なんかより、

オレの方が、ずっとずっと、

夏樹を想ってる」

・・・

夏樹は泣きながら、

オレの腕から逃れようとしてる。

でも、

オレは離さない。