意地悪なご主人様【おまけ完】
「…巧!」

・・・

人気のない、

ほとんど人の来ない、

奥の階段。

・・・

そこで巧は足を止めた。

・・・

「あの日の夜は、

夏樹の勘違いだ」


「・・・え?」

・・・

「華蓮と・・・」


「・・・あ」

・・・え、そうなの?


「でも、勘違いさせた、

オレにも責任はある・・・

だから、言い訳はしない。

ただ、夏樹はオレの傍にいてもらわないと、

困るんだ」


「な、何が困るっていうんですか?」

・・・

巧は私の方を向き、

手を引っ張りよせた。
< 229 / 389 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop