意地悪なご主人様【おまけ完】
「それって」

そう巧が言いかけたところで、

私は必死に弁解を始めた。

・・・

「ワッ!違いますよ。

何が言いたいかわかります。

そう言う好きとは違うんです!」

両手を使って、

身振り手振り、

すべてを使って否定していた。

・・・

「そこまで否定しなくても」

呆れ顔の巧は、

私の肩に手を置いた。

・・・

「と、とにかく、

私には好きな人も、恋人さえもいない、

可哀相な女なんです。」

・・・

何言ってんだ、私?

私の発言に、

巧はクスッと笑った。

・・・

しかも、鼻で笑われた。

何かムカつく。
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