いつか必ず…
「位置について…よーいっ」
パンッ
ピストルの音と同時にみんなが一斉に走り出した。
少し前まで休んでいた私は早く走ることはできなかった。
…でもみんなに応援してもらったから…っ!!
私は最後まで諦めずに全速力で走った。
私の初めての体育祭はブービー賞っていう結果に終わっちゃったけど、全力を尽くしたから悔いはなかった。
そして、みんながたくさん喜んでくれたからそれだけで満足だった。
保健室の窓から覗いていた先生と目があって、頑張ったねと微笑んでくれた。
……その様子を見ていた竹内先輩には気づかなかった。