いつか必ず…
「だって冬也、川内をお姫様抱っこして保健室まで運んでたじゃんか。」
…お姫様抱っこって…
あれを見られて…っ!?
「そうだよ!
冬也、まるで姫を助けるナイトの様だったよ。」
他の子も見ていたらしくどんどん話がエスカレートしていく。
「あーっ!!
お前ら五月蝿いっ!!
誤解だよ、誤解。」
冬也くんの言葉にみんなキョトン…という顔になった。
「そうだよみんな。
私たち付き合ってないよ。」
私たちが否定して誤解だって理解したのか、みんなが残念そうな顔をした。
那月と陽くんは私たちの横でニヤニヤしながら冬也くんを見ていた。
こうして、波乱の体育祭は幕を閉じたのだった。