いつか必ず…
事件
─私たちが入学式して一ヶ月が経った。
私は少しずつクラスに馴染み楽しく過ごしていた。
今は数学の授業中。
「なぁなぁ、悠梨ちゃん。」
後ろから声をかけてきた陽くん。
最初は川口くんって呼んでたけど、“陽って呼んでよ!”と言われて陽くんって呼んでる。
「なに?」
「数学わからなくて暇なんだけど。」
…また始まった。
陽くんは勉強が大の苦手らしく、私に話しかけようとする。
「私は勉強してるから。
それにちゃんと聞いてればわかるようになるから。」
「悠梨ちゃん真面目だね。
そう言えばさ、ここの学校の保健室の先生の秘密知ってる?」
…え?