いつか必ず…
数学の授業が終わった後の放課──
「陽っ!!」
冬也くんが怒りを露わにしながらこちらに近づいてきた。
「ごめん、冬也。
俺、自分を止めるの無理そうだわ。」
その言葉を聞いた冬也くんは大きくため息をついた。
「…気をつけろ。」
“気をつけろ”
低くそう言った冬也くん。
…一体、どういう意味なんだろう。
「川内、ごめんな。」
冬也くんが申し訳なさそうに言うから私はそれ以上気にしないことに決めた。
この仲が続けば私はそれだけで十分だから。