華-ハナ-
だから……



「川越さんに電話してみる」


「川越さん?それって」


「うん、お母さんが働いてた会社の息子さん」


「そうだったな」



もらった名刺には会社の電話番号と、走り書きされた携帯番号が書かれていた。



「ねぇ、舜」


「ん?」


「一緒にいてほしいの。電話する時も、会う時も」


「ん、もちろん一緒にいるよ」



そう言って、舜はあたしの肩に腕を回してきた。


あたしも舜の肩に頭を預けた。


舜が傍にいてくれるってだけで、安心する。


こうやって支えてくれる人がいるって、凄く心強いことなんだ。
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