華-ハナ-
「絢華」


「ん?」



右耳を舜の胸にあてていると、規則正しい鼓動が聞こえてきて、凄く落ち着く。


なんか、鼓動で落ち着くって……


赤ちゃんみたい。



「顔を上げて?」



その言葉に顔を上げると……


舜の温かいキスが降ってきた。


触れるだけのキスが、次第に深くなって……


あたしの理性を奪っていく。


でも舜の手が、あたしの素肌に触れた瞬間……



「ダメッ、だよっ!」



舜の胸を押す。



「何で?」


「ここ、家じゃないんだよ?」


「わかってるよ」


「じゃあ……」


「大丈夫だって」



舜はそう言うけれど、何が大丈夫なの?


そんなことを考えているうちに、また熱いキスが降ってきた。



「…んッ……しゅ…んっ…」
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