華-ﾊﾅ-

旅行

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「よしっ、出発するぞ！」



舜のその声を合図に車が走りだした。


今、世間はゴールデンウィーク真っ只中。


普通に行けば三時間くらいで着くらしいけれど、実際はどれだけかかるかわからない。


だから、今朝は五時起きで、六時出発。



子供達はみんな、目を擦りながら車に乗り込んだ。


朝早いからか、車はそれなりにスイスイと進んでいった。


でも二時間が経った頃から、渋滞にハマり始めた。



「混んできたね」


「だな」



家を出てすぐに寝てしまった圭介が、ちょうど目を覚ました。



「まんま！」



えっ！？



「あはは、やっぱり圭介は食い意地張ってんなぁ。普通起きてすぐ“まんま”とは言わねぇだろ？」


「だよね、普通は“ママ”だよね。あーあ、あたし食べ物に負けてるよ」