華-ハナ-
「あーっ、お父さんとママ、ラブラブだぁ!」



なっ!


思わず振り向くと、蒼太が優華に向かって、人差し指を口元にあてながら



「優華、邪魔しちゃダメだよ」



なんて言ってるし……


そんな蒼太に、苦笑い。


いつも思うけど、蒼太はへんに気を遣ってくる。


小学三年生とは思えないこの気遣い。


やっぱり遺伝なのかな。


てか、気遣いって遺伝するの?


やることなすこと、すべてがそっくりだから……


どうしても、蒼太の中に優太を見てしまうよ。


そんな蒼太の行動に、舜も苦笑しながら口を開く。



「蒼太は相変わらずだな。こういうとこも、優太さんに似てたりすんのか?」


「はは、うん、ビックリするくらいに、そっくり」
< 119 / 247 >

この作品をシェア

pagetop