華-ハナ-
.


「もう信じらんない」



舜の胸に頬をすり寄せながら、呟く。



「何がだよ?」


「実家で、……シちゃうとか、……あり得ない……」


「絢華だって、その気になってたじゃん」


「なっ!」



顔がかぁぁって熱くなる。


一度あげた顔を、また舜の胸に埋める。


やっぱり……


こういう話題は……


舜には勝てないや。



「また深夜に圭介が泣くだろうから、そろそろ寝るか?」


「うん、そうだね」



てか、もう既に深夜なんですけど。



そのまま……


舜のぬくもりに包まれながら眠りに就いた。
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