華-ハナ-
「そうなんだ。やっぱ、俺も優太さんに会ってみたかったな」



いつも思うけど、舜はどうしてそんなふうに思えるんだろう。


いくら、もうこの世にはいないからって、いまだに“優太のことを愛してる”って言っているあたしを受けとめてくれているし……


それに“会ってみたい”だなんて。



「舜って凄いね」


「ん?何が?」


「心が広いなって。あたしが逆の立場だったら、きっとそんなふうには思えない。“あたしだけ見て!”って言ってそう」



言ってから、凄く恥ずかしくなって、そのまま顔を伏せた。


“あたしだけ見て!”とか言っちゃったよ。


舜はどう思ってる?


顔を伏せたまま、視線だけをあげる。


舜の頬がほんのり赤くて……


予想もしていなかった舜の反応に、胸がどきんっ―…と高鳴った。
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