華-ハナ-
蒼太は、ちらっと太一さんの方を見て



「太一さん、こんにちは」


「こんにちは。蒼太、大きくなったなー。いつ見ても優太にそっくりだな」



太一さんがそう言っている横で、優太に手を合わせる蒼太。



「お母さん、そろそろ優華と圭介を迎えに行かなきゃならないんじゃないの?」



蒼太からそう言われて時計を見た。



「あ、ほんとだ」



優華は学童へ、圭介は保育園へ迎えに行かなければならないんだった。


太一さんと話していたら、いつの間にか時間が経っていた。


それにしても、蒼太の方がしっかりしてる。



「須藤ちゃん、また集まりに来ない?」



毎年この時期に開かれる、優太を偲ぶための集まりのこと。
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