華-ハナ-
圭介はあたしの話なんか聞かずに、目の前の食事に目が眩んでる。



「食べる?」


「まんま!」


「ふふ、あ、蒼太と優華は?食べる?」


「オレ、いらない。さっきお父さんと食べてきたし」


「ゆうかはたべる!このケーキがほしい!」


「あはは、いいよ」


「ほんとに、そっくりだな」



葉山くんが蒼太を見ながら言った。



「でしょ?でしょ?」



なぜか、紗羽が得意げに話してるし。



「あれ、そういえば蓮くんは?舜と一緒にいたんでしょ?」


「ん、今来ると思うけど」



そう言ったと同時に蓮くんが姿を現した。


あ……


涼夏、メッチャ泣いてるし。



「紗羽、俺もう無理だわ」


「あはは、涼夏、おいで」



涼夏は紗羽に抱かれたとたん、ピタッと泣き止んだ。
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