華-ハナ-
「初詣に行くぞ!」



舜のその声を合図に、五人で車に乗り込んだ。


大きな神社に行ってもいいんだけど、かなり渋滞にハマるし、圭介がおとなしくしているとは思えない。


だから近場にある、小さな神社へ初詣に行くことにした。


お賽銭を投げて、パンパンと手を合わせる。



「ひかるくんといつもなかよしでいられますように」



隣にいる優華の口から漏れてきた声。


ふふ、可愛い。


もし優太が生きていたら、きっと



『“ひかる”って誰だ!?仲良くしなくてもいいぞ』



とか、言いそう。


そんなことを考えていたら



「絢華、何ニヤけてんだよ。すっげぇ怪しい」



なんて、舜から突っ込まれて……



「そ、そんなことないもんっ!」



頬を膨らませながら、あたしも目を閉じて手を合わせた。
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