華-ハナ-
「否定はしねぇけど。でも、須藤の彼氏にすっげぇ睨まれたから、何も言えなかったんだよ」



えっ!?優太が?


思わず葉山くんの顔を見た。



「須藤って、そういうところは鈍かったよな?」


「は?それ、失礼じゃない?」


「葉山くん、絢華に言っても無駄だよ。優太さんが影で頑張ってたこと、何も気付いてないんだから」



なんのこと?



「優太は、何を頑張ってたの?」


「男を絢華に近づかせないように頑張ってたよ。あれがなかったら、もっとコクられてたよ、絶対に」


「そんなことないよ。それに、優太が卒業してもあんまり変わらなかったじゃん」



てことは、優太は関係ないってことでしょ?



「絢華、覚えてないの?卒業式のあれ。……あんなの見せられて、あんなこと言われて、告白するバカはいないよ」
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