華-ハナ-
♪♪♪~



静かな空間に流れた携帯の着信音。


あたしのだ……



「ちょっとすみません」



そう言って携帯を耳に当てる。



“さくら保育園ですけど”


「あっ!すみません!」



時計を見ると、お迎えの時間を過ぎていて……



「すぐに迎えに行きます!」



そう言って携帯を切った。



「すみません。子供を迎えに行かなきゃならなくて」


「お引き止めして申し訳ありません」


「いえ」



ほんとは……


お母さんのことを知っているこの人と、もっと話をしたいって思った。


そしたら……



「また会っていただけませんか?」


「あたしも、いろいろ話を聞きたいです」



とりあえず、川越さんは



『またここへ顔を出しに来ます』



と言って帰っていった。


あたしもすぐにファミレスを出て、保育園へ向かった。
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