華-ハナ-
「それは、……聞かないほうがいいと思うけど」


「何で?だってさ、気になるじゃん?どうやったら、手を出さなくなるのか」



手を出さなくなる?



「優太さんが何かしたから、絢華にコクるヤツが少なかったんだろ?どういうことをしたらそうなるのか、聞いてみてぇんだって」



気持ちはわからないでもないけど……


それを聞いて、舜はイヤな気持ちにならないのかな。



「ほら、言って?」


「後悔してもしらないよ?」


「しないしない」



って、舜は笑いながら言ってるけれど、あたしだったらこんな話、聞きたくないな。



「優太の卒業式にね、みんなが集まってるところで……キスして、そのあとは在校生にむかって……『おいおまえら、絢華にはぜってぇに手ぇ出すなよ!俺の女だからな!』って、大声で言い放ったんだ」
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