華-ハナ-
「今ちょっと出てる。もうすぐ帰ってくるよ」


「そっか」


「てかさ、蒼太くんって、ほんとに優太さんにそっくりだね。あたし、優太さんとはそんなに接触あったわけじゃなかったけど、凄く似てるって思うよ」


「そうなの。だんだん似ていくんだよね」


「学校でモテてるんじゃないの?」


「どうかな。蒼太はそういう話しないし……ね、蒼太?」



バレンタインにはいつもたくさんのチョコをもらってくるから、それなりにはモテてるんだと思うけれど……


蒼太はあまりしゃべりたがらないし……


無理矢理聞き出すのも何だかイヤだし……


あたしがこうやって話を振っても、そっぽむいちゃうしね。



「でも優太さんもきっとこんな感じだったんでしょ?」


「こんな感じ?」
< 89 / 247 >

この作品をシェア

pagetop