Love*Day


「結衣!一緒に帰ろうぜ~っ」


「はいはい」

直輝がエナメルのバッグをバンバン叩きながら
あたしを呼ぶ。

「ほーら早く!」


「なんでそんなに急いでんの?!」

「いーからいーから」

あたしはバッグを肩にかけるや否や

直輝に手を引っ張られた。


「急いで!!」

「???」


あたしの頭はハテナでいっぱいだった


なんでこんなに急いでるんだろ?

見たい番組でもあんのかな?

「えっ直輝!家こっちじゃないでしょ?!」


「いーから!」

あたしは疑問でいっぱいなのに

直輝は『いーから』としか言わない


手を引っ張られてるあたしは

直輝の後を走りながら着いていった

「…ハァっ、はぁ、えぇっ?はぁ、ここ?」

結構な距離を走り、長い階段を上り

緑いっぱいの綺麗な公園を過ぎ

フェンスを飛び越え

連れてこられた場所は

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