Love*Day
「…ってえ……お前な~調子乗りすぎなんだよ!」
「…かはっ」
やっぱり男だ。力に差がありすぎる
強すぎる
痛すぎる
片山はあたしのお腹を蹴る
痛くて痛くて涙があふれてくる
絵里は…いつもこんな暴力を受けていたんだ…
こんな痛い思いをずっとしてたんだ…
「俊…やめて…?お願い…悪いのはあたしなんだから…」
絵里は殴られた所を抑えながら俊に寄る
「…そうだよ…お前がいけねーんだよ。分かってんじゃん」
絵里の胸倉をつかんで
そのままふり飛ばした
絵里は中庭の壁に当たった
許せない
絶対に許せない
でもあたしじゃ敵わない
何より痛くて動けない
「…っ…ぅっ…」
涙はこぼれる。
ダムが壊れたときのように
目から、涙が溢れる
「……泣くなよ…」
「?」
片山は優しい声でそう言いながら
そっと近づいてくる
そしてあたしの頬に手をあてて涙を拭った
「そんなに泣くなよ…」
片山は悲しそうな目で訴えるように語り掛けてくる
「そんなに泣かれると…」