Love*Day
「何々?珍しいじゃん、市川から俺の教室に来てくれるなんてサ」
こいつは俺が何も知らないでいると思ってる
ニコニコしながら話し掛けてくる
「ははは、珍しいだろ」
俺も笑って答える
「で何?ここじゃ話せない話?」
当たり前だろ
「おーここじゃちょっとな、お前の人権的な問題なんだよ」
「はははは、何だそれ!ここでいーよ。人権とかまじ気にしない方向で」
いーんだな?じゃあ言わせてもらおうか
そう心で言い、俺は片山に掴み掛った
「お前な、何したかわかってんだろ?いつまでもしらばっくれてんじゃねえよ!」
俺が大声で叫んだからか、教室のみんながこっちを見る
「あーあの事か。何あいつチクっちゃったんだ?」
頭にきた俺は握り締めていた拳を力いっぱい片山に当てた
ボゴォッ
こんな感じの音が鳴り響いた
「やーっ!何してんの?!」
「喧嘩だってえ!」
「おーい!喧嘩してんぞー」
本気で怖がってる女子
楽しそうに見てる男子
兎に角野次馬ができた
「ってえな…!!」
片山が俺を殴ってきた
最初から殴られるって事は覚悟して行った
結衣は…結衣はこんなのよりもっと、もっと痛い思いをしたんだ
「こんなんじゃねえんだよ…これだけじゃねーんだよ!」
俺が殴ろうとした時
「何やってるんだー?!」
先生が割って入ってきた
「何してるんだ?え?こんな事していいと思ってるのか?!」