ティータイムは遊びの後で【完】
『こんなにきれいな場所なのに…1人も人がいないなんて…悲しいわね』
すごく眺めもいいのに、本当にもったいない。
素直にそう感じた。
でも、私には悠長にそんなことを考えている時間もない。
『あと…半分くらいかしらね?』
アレンとのゲームの制限時間。
砂時計の砂は、残すところ、あと半分くらいだ。
それまでにアレンを見つけられなきゃ、ゲームオーバー。
でも、闇雲にさがしても…。
その時、私の目の前を信じられない人が横切った。
『…な、にこれ…』
それは、幼い頃の私。
『…これ、私?』