ティータイムは遊びの後で【完】
『簡単なこと、言っただろ?ここは、ボクの夢の世界、何でもボクの思い通りになる』
『……っ』
悔しい…。こんなんで…負けるなんて…。
私は、ギリッと、無意識に唇を噛み締めた。
それに…ゲームに負けたってことは…この世界からも出られないんだ…。
そう思うと、不安になってきた。
お母様にもお姉様たちにも会えないなんて…。
考えただけで…寂しさが込み上げる。
『まぁ、今回は、ボクの勝ち……って、何泣いてんの!?』
アレンが目を見張って私を見ている姿が目に入る。
だけど、だんだん、その視界がぼやけてきた。
…私、泣いてるんだ…。