ティータイムは遊びの後で【完】
『こちらこそ、よろしく。マリアでいいかな?』
『もちろんですわ』
正直、少し馴れ馴れしいと感じていたが、あえて顔にださずににこやかに接してやる。
『私は、モール家長男、アレン・モール、以後お見知りおきを』
私はその言葉にガバッと勢いよく顔をあげる。
そこには…。
『…アレン…なの?』
『そうだよ、マリア』
確かに、シルクハットを
持っていた頃の可愛らしい面影がある。
茶色のサラサラの髪。
きれいな顔。
それは健在だ。