となりの猫村くん
「あっ、て言ってもお前クラスメートの名前覚えとらんかったな……」
「………こいつは知ってるっス」
「ん?仲いいんか?」
「さァ……。ただ初めて同じクラスになって、初めての席替えで隣なったってだけすね」
「ほーん…。でもそれ、ある意味仲ええんとちゃうか?」
いかにも純粋アホな回答&笑顔のハルトさんに冷たい目線を送り、俺はリュックを持って部室に入った。
後ろで「なんや今の、怖ッ!」ってツッコミしとるハルトさんは無視無視。
さっさとユニフォームに着替えてロッカーを閉めようとしたら、またさっきの名前と今朝の自己紹介が頭に浮かんだ。
「リュックを忘れるなんて……思った以上のアホだな」
まぁ仕方ないし、届けてやるかな……