となりの猫村くん
05:となりの席の猫村くん
「……何してんの海陽」
「ぅむ?鈴、心配ご無用だよ!」
次の日私はいつもより早く学校へ登校し、昨日落とした(正しくは置いて来た)場所へと向かった。
でも剣道部は朝練らしく男の子がわんさか居るため近くの柱に隠れているのだ。
ちなみに鈴はクラスの子の付き添いでたまたまココに来たとのこと。
「心配はしてないけど無性に友達の縁切ろうと思った」
「なっ何で!?がんばろうって意気込んでるのに?」
「いや意気込んでるも何も……周りから見たらただの覗きもしくはストーカーだから。なァ普通に取り行けない訳?てか隠れる意味」
「………………恥ずかしい「ヘタレあほ」」
うぅ…、否定出来ないのが辛い。チキンガールそろそろ卒業しなきゃリアルにヘタレ化しちゃいそうなんだけども……
それよりリュックなぜに行方が見つからない?
見渡せばあるかと思いキョロキョロするが姿形全く見えなく、斜め後ろでは友達のはずの鈴が両手を挙げて首を振っている。
……ストーカーじゃないから真面目に違うからね。
「誰かが持ってってんじゃ?」
「そ、そうなの……かな」
「そうだよ多分。無かったら先生に言えば良いんだし、教室戻んなよウチらと一緒に」
「……うん」