となりの猫村くん

やってしまった…馬鹿だ私。

この状況でおはようって何?どこのギャグ、どこのお笑い芸人?アホって思われた…完全に頭おかしい子だって思われた。


あまりのショックと恥ずかしさに顔をお覆うした瞬間、ぷっ…と小さな笑い声が聞こえる。


「変な奴とは思ってたけど……当たりだった」

「??」


反対方向を向いて微妙に聞こえない音量で何かを呟いている猫村くんに首を傾げていると、彼はこっちを向いて口を開いた。



「おはよ、中村」



サァーッと心地よい風が窓から入って来て、無愛想なりにも微笑んだ彼の髪を爽やかに揺らす。


そして、猫村くんの両耳に光るピアスは……



昨日よりも輝いて見えた気がした。
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