無自覚な彼の誘惑
「おはようっ♪」
『…あ、おはよう』
「……ん?どうしたの?
あたしの顔に何か付いてる?」
『…いや、ずいぶん楽しそうだなと思って』
「え、そうかな?」
『…うん。魚を目の前にしたサメのような』
「……それは分かりにくいかな。そしてさりげなくけなしてるよね?」
....ちゅっ。
「……え、なに。急に…!?」
『…今のは俺のこと。随分と美味しそうな笑顔があると思って。まさにエサを目の前にしたサメのようだ』
「…うん、嬉しいけど嬉しくない」