無自覚な彼の誘惑
『…ねぇ、手出して』
「手?…はい」
『ん、ハッピーバースデー』
「…えっ…!?ゆ、指輪…!?」
『お前ももう18だなぁー』
「…ってそんな染々と時の流れを感じてる場合じゃなくないか!?どうしたのこれ!」
『ん?バイトして買った。あんま高いのじゃなくて悪いけど』
「いやいや絶対高いでしょ!ブランド物じゃん!」
『いいのいいの。
……それより、気に入ってもらえた?』
「う、うん。すっごくかわいー…」
『…そか。なら良かった』
「…う…っ。な、なんすかそのホッとした可愛すぎる笑顔はぁぁぁ!!」
『…や、俺そういうセンス無いから不安だったんだよね。でもよかった。
……似合ってるよ』
「…っし、幸せだぁあああぁああぁあーーーっ!!!」