私の彼氏は...






「スースー....」


死んでいるにも関わらず、寝息は聞こえる。




とにかく寝顔が可愛い...


睫毛の長さ、唇の大きさ、鼻の高さ、全てを兼ね揃えた男。






でも知っているのは名前と幽霊ってことだけ。



というか、ほんとに幽霊なの..?








確認をするため、一階にいるお母さんを呼ぶ。



「お菓子持ってきてー!」





「..分かったわ。待ってなさい」



数分経つと、お母さんは階段を上がってくる。





なんかドキドキする。



このまま、もし、幽霊じゃなかったら...


勘違いされるだろう。






「持ってきたわよ。ちょっと多い?」


「ううん、多くない!」





「どうしたの。そんなにテンパって...」



「ううん何でもない!じゃあ早く行って?」







「あら?」


「えっ!?」




「寝るとき寒くない?毛布持ってきてあげようか?」



「うん。持ってきて!」






「じゃあ持ってくるわね」





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