生徒会長と私と幼なじみの三角形
~莉緒side~
「なーなー、りおー。」
「何?」
いつも通りな会話。
昔から変わらない。
「今日帰りゲーセン行かねぇ?」
「別にいいけど」
私は幼なじみの、成瀬翔が好きだ。
昔から。
片思い。
向こうは気づいてないと思う。
しかも、翔はかっこいい部類の容姿を持っているから、結構モテる。
「あ、じゃあ校門のとこで待っててよ。」
「…………」
多分、好きな子のこと考えてる。
そんな顔をしているから。
翔は幼い頃から、考えが顔に出やすい。
でも、私は考えないようにして言葉を紡ぐ。
「翔っ?聞いてる?」
「あ、ごめん。聞いてなかった。」
「ったく。昔から翔は変わんないんだからさぁ……」
「だから、ごめんって……」
こんな日々がいつまでも続けばいいかな、って思ってる。