生徒会長と私と幼なじみの三角形
~巧己side~
今日も生徒会室から眺める景色は最高だ。
俺、神近巧己は生徒会長である。
そして、自分で言うのもなんだが、裏表があって俺様だ。
そんな俺も実は好きな奴がいる。
実にムカつく話だが。
同じクラスの木下莉緒だ。
容姿端麗な癖にアイツのまわりには、いつも人がいなくて。
寂しい癖に顔に出さない。
冷たく人を見てる奴で、非常にムカついた。
人間を見下していいのは俺だけだから。
しかし、ある日この素晴らしい眺めの中に学年の人気者、成瀬翔と歩いている木下を見つけた。
あの木下が笑っていた。
思った。
可愛い、なんて。
不覚にも、アイツに恋をした。
届かない恋をした。
いつまでも、眺めるだけは嫌だと思った。
こんな関係続かなければいいのに。