生徒会長と私と幼なじみの三角形
フラレたもの同士
~美和side~
私の目の前には、私に知らない間に利用されていた男、成瀬翔がいた。
「どうしました?こんな時間に」
もう時刻は、9時を回っている。
「フラレた。巧己に」
私は、ボソッと答える。
もう、どうでもいいことだ。
いっそ、話してしまった方が楽なのかもしれない。
「先輩もですか。奇遇ですね。俺も数分前に莉緒に、フラれました。」
あはは、と軽く笑って見せる成瀬翔。
「あ、じゃあ先輩、今度残念会しません?」
「あら、どうして?」
「いろいろ、愚痴りましょうよ!」
「まあ、いいんじゃない?」
「じゃあ、23日近くの遊園地はどうですか?」
「まぁ、いいんじゃない?」
「それなら、11時位に遊園地の前で!」
「いいわよ」
というわけで、ほとんど一方的に話は進み、何故かほとんど初対面に近い男子と遊園地に行くことになった。