ラピスラズリの恋人

「おはようございます、専務、相模さん」


空港に着くと、社員達が次々と挨拶をして来た。


皆には直接空港に集合して貰う事になっていたから、タクシーに乗り合わせて来たらしい。


「おはよう。皆、揃ってるな」


俺の言葉に頷いた面々とカフェで時間を潰す事にしたものの、休憩をするどころか今日から三日間の仕事についての話し合いで持ち切りとなって、会議さながらの雰囲気になってしまった。


程なくして、相模に促されて搭乗手続きを済ませた。


「せっかくのグアムなのに、仕事って言うのが残念ですよね〜」


冗談めかして笑った男性社員に頷いた俺の脳裏には、すかさず瑠花の笑顔が浮かぶ。