ラピスラズリの恋人
「瑠花はあんなに傷付いたんだから、この日が来る度にあの痛みを思い出すかもしれないし、これからもずっとイイ思い出にはならないかもしれない」


それでも、信じて疑わない自分(オレ)がいる。


「だけど……いつか、この日を心から幸せだと言える時が来るかもしれない」


そんな日が来て、二人で同じ幸せを祝う事を…。


「その第一歩が、出会って1年の今日だと思うんだ。だからもし、今はまだ瑠花に真意を言えなかったとしても、それをプレゼントしようと思ったんだよ」


誰かに自己満足だと笑われても、瑠花が微笑んでくれるのなら構わない。


彼女を幸せにする為なら、俺はきっとどんな滑稽(コッケイ)な事でもするだろう。


< 83 / 100 >

この作品をシェア

pagetop