ラピスラズリの恋人
水滴がポタリと落ち、湯舟に小さな波紋を作る。
「……いい加減、機嫌を直してくれないかな?」
困惑混じりの笑みで問い掛けると、反対側の端で小さくなっている瑠花がポツリと呟いた。
「だって……一緒に入るなんて……」
不満げな、と言うよりも恨めしげな視線。
ようやく口を開いた瑠花は、一緒にお風呂に入るのがどうしても恥ずかしいらしい。
そんな表情を見ていじめたくなってしまう今の俺は、嗜虐心(シギャクシン)の塊(カタマリ)だろう。
「『後からなら入ってイイ』って言ったのは、瑠花だよ?」
「ちっ、違いますよ!あたしは『せめて後で入って来て下さい』って言ったんですっ……!」
「……いい加減、機嫌を直してくれないかな?」
困惑混じりの笑みで問い掛けると、反対側の端で小さくなっている瑠花がポツリと呟いた。
「だって……一緒に入るなんて……」
不満げな、と言うよりも恨めしげな視線。
ようやく口を開いた瑠花は、一緒にお風呂に入るのがどうしても恥ずかしいらしい。
そんな表情を見ていじめたくなってしまう今の俺は、嗜虐心(シギャクシン)の塊(カタマリ)だろう。
「『後からなら入ってイイ』って言ったのは、瑠花だよ?」
「ちっ、違いますよ!あたしは『せめて後で入って来て下さい』って言ったんですっ……!」